上のトップ画像は北京五輪2年前ほどの北京・東単交差点だったと思います。バック画像は西安の兵馬俑博物館に展示されていた武俑です。

2005年5月 4日

JR福知山線と北京の地下鉄

既に一週間以上たったJR福知山線の脱線事故ですが、いろいろJR西日本のボロが出てきますね。

今日などは、事故を起こした電車に、たまたま出勤途中のJR西日本の運転士が二人乗っていたけれど、事故後徒歩で出勤しそのまま通常業務に就いてい たと報じられています。テレビなどでは人命救助が第一で、近所の人までが救助活動に参加しているのにそのまま行ってしまうとは何事か、といった避難の論調 が目立ちます。

でも、運転士には出勤後に業務があるわけですし、誰か他の人が代わってくれるということでもない限り、自分が行かないと電車の運行に差し障りがある わけですよね。途中で上司に連絡を入れて指示を仰いでいるわけですから、これほど非難されることなのかな、と思います。特に近隣の人が大勢駆けつけて救助 活動をしている状況を見ると、実際には猫の手も借りたい状況だったでしょうけど、人手は足りているようだと勝手に判断してしまった面もあるかと思います。 もちろん、運転士として専門家から見た事故の状況なり、現場の様子なりというものは、今後の調査・捜査の上でかなり重要ではないかと思いますので、その意 味でももう少し現場にいるべきだったと思いますけど。それに近所の人だって、全員が救助活動に参加していたとも思えませんし。

それはともかく、こういった点を非難しているテレビ局に鼻白むものを感じます。被害者や遺族にマイクを突きつけインタビューをしてますし、通夜・葬 儀などの場にカメラを持ち込んでるところが多いですよね。あたしの感覚からすると、例えばあたしの家族が事故で死んだとして、すぐにはインタビューなど受 ける気にはなりません。ましてや通夜や葬儀をテレビ映像で流されるなんて、とても信じられません。遺族の方々、被害者の方々、よくああいった取材をOKし たなあ、とこの手の事件が起こるたびに思います。

さてさて、今回の事故、ダイヤの遅れを許さない日本の鉄道事情が話題となっています。これはJRだけの問題ではなく、ちょっとでも遅れるとすぐに駅 員にくってかかる、あたしたち利用者の問題でもありますね。そして欧米などでは何分遅れたら遅延か、なんてことまでテレビや新聞で報道されてます。

それで思い出したのですが、何年か前に北京で地下鉄に乗っていた時のことです。泊まっていた新僑飯店から北京動物園に行こうと思い崇文門から地下鉄に乗りました。西直門まで行って、そこから十分ほど歩けば北京動物園です。

地下鉄は順調に前門、和平門と過ぎ、復興門に着きました。ところがいつまでたっても発車しません。周りの乗客は、一部に「どうしたんだ?」といった 表情をしている人もいましたが、ほとんどの人は特に気にする風もなく発車を待っていました。この間、特に車内アナウンスはありませんでしたし、駅構内でも 放送はありません。そうこうしているうちに、ようやく発車となりましたが、ドアが閉まる直前だったか直後だったか忘れましたが、「この電車は阜成門、車公 荘を通過し、次の停車駅は西直門です」という車内アナウンスが流れました。「えっ!マジ?」と思いながらも、「西直門は停まるんだ、よかった」と思いまし た。

あとで知り合いなどに聞くと、こういったことはよくあるそうです。もちろん北京の地下鉄に急行や快速なんてありません。時間の遅れを取り戻すため に、途中の駅を通過するなんて、日本ではとても考えられませんが、北京ではごく当たり前のことのようです。ちきんと放送があったわけですから、乗客も特に 怒ったりしていませんでしたね。ちなみに、そもそもなんで発車が遅れたのかは今もって不明ですが、知り合いによれば、「たぶん、運転手か車掌がトイレに 行ってたんじゃない」とのことでした。

〔管理人による補足〕

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