その他の外国語
黒田龍之助『その他の外国語』読了。
ロシア語を専門とする黒田先生の初エッセイ。決して語学の天才ではないけど、とにかく言葉が大好きな(と本書中で何度も言及されている)黒田先生の、肩の凝らない語学談義、海外体験記が、グイグイと引き込んでくれます。
でも、やっぱりあたしのような凡人から見ると黒田先生は語学の才能がピカイチだと思ってしまいます。天才という言葉に先生が嫌悪感を示されるのなら、語学に対するセンスがよいとでも言いましょうか。
そういう一面を垣間見せつつ、でもエピソードなどでは「うんうん、そういう気持ちわかる」といった具合に、あたしなどと同じ感覚を持っていて、より親近感を覚えます。
世に数多ある、語学上達を謳った本(二週間で英語がしゃべれるようになる...といった類の)を読むよりは、本書一冊を読む方が、遙かに語学に対する姿勢を正してもらえることでしょう。
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