「人妻」の研究
ちくま新書『「人妻」の研究』読了。
著者が本文中で人妻という言葉には性的なイメージがあると何度なく述べていますが、そういうイメージ(先入観?)を抱いて読み始めましたが、これはまじめな本です。当たり前か?
人妻と書いてしまうと上述のイメージを払拭できないので、あえて言い換えて「既婚女性」と書きますが、この本は文学作品、テレビドラマ、映画、雑誌など様々なメディアに現われた「既婚女性」像の移り変わりを丹念に追ったものです。
鎌倉夫人、芦屋夫人、軽井沢夫人などという言葉は、あたしの年齢でもちょっとピンと来ないものがありますが、これはあたしがあまり文芸作品を読んでこなかったからかもしれません。「夫人」と言えば「お蝶夫人」だろ、と言うのが、素直な感想ですが(爆)。
しかし、男性から見て人妻というのは不倫相手として都合がいい、と語る部分は多少共感できました。決して今の生活や家庭を壊そうとはせず、あくまでその場その場の付き合いと割り切ってくれる、つまり決して深入りした関係にはならないという意味では、わかる気がします。
今、例えば会社などで周りを見回しても、結婚している女性、決まった彼氏のいる女性は非常につきあいやすいです。気軽に話も出来ますし、ごく自然に 仲良くなれます。そうでない女の子って、ちょっと引いてしまうところがありますね。(あたしが引く前に向こうが引いてるかもしれませんが...汗)
それにしても、この著者も、先日読んだ「感じない男」の著者も、ともに「大阪府立大学」の先生です。いったい大阪府立大学ってどんな大学なんでしょ?
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