本の底力
今週の土曜日に、新宿の紀伊國屋ホールで「本の底力」というセミナーがあります。この数年毎年やっている(書店にやっていただいている?)<書物復 権>の関連企画なわけですが、人がどれほど集まるのか(爆)。そもそもこの<書物復権>が、なんとなくジリ貧になっているようだし......。
それでも復刊ドットコムなど、復刊を希望する読者や書物って、まだまだたくさんあるんでしょうけど、<書物復権>で復刊されたものが果たしてそういう人たちのニーズに合っているのか、疑問です。
そもそも出版者主導の復刊の場合、まずは採算が採れる・採れないというのが大きな鍵ですが、復刊できるようなデータがあるかないか(きれいな原本で も可)も大きな鍵になります。むしろそっちの方が大きな要素かもしれません。復刊したいんだけど、その本がどこにもない、倉庫を探しても一冊も残ってな い、なんてことはしばしばあります。見つかってもカビが生えてて、とても復刊のためにスキャンする(写真を撮る)ような状態ではない、なんてこともありま す。これだけリクエストが来てるのに、なんで復刊できないんだ、という思いはしょっちゅうです。
復刊と言えば、先日訪れた書店でカルヴィーノの「くもの巣の小道」が版元で切れているみたいだから、あたしの勤務先で出せませんかとリクエストされまし
た。早速編集部に伝えましたが、こういった他社で切れてる良書をもらってくるというのも今後は面白いと思います(中公文庫がそうですね)。もちろん先方が
権利を譲ってくれればの話ですが。そう言えば二見の「ダリとダリ」も編集部にリクエストしているんですけど、結果はどうなったでしょう?
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