上のトップ画像は北京五輪2年前ほどの北京・東単交差点だったと思います。バック画像は西安の兵馬俑博物館に展示されていた武俑です。

2005年3月31日

突然売れ出す本@朝日新聞

今朝の朝日新聞<文化>欄の記事です。

皇太子発言で紹介されたとか、海外で賞を取ったとか、そういったラッキーなアクシデントで突然売れ出し、版元は重版に大わらわとのこと。どこも同じですねーと思いました。

記事では3つほど紹介されてましたけど、最後の装丁を変えて売れ出した、というのがやはり一番勉強になるというか、「装丁って大事だよな」と改めて 思い直させてくれます。(昨日回っていた書店で見たのですが、岩波が最近出し始めた哲学書のシリーズの装丁に笑ってしまいましたが...)

それにしても、日本人って皇室に弱いですね。これまでも天皇陛下が引用したとか、皇后様がよく読んでいたとか、皇室絡みで紹介されると売れますね。 いわゆる普段本を買っているような人が買うのではなく、皇室の追っかけおばちゃんたちが買うんでしょうけど、こういう人たちってジャンルに関係なく、「美 智子皇后も読んでいる」「雅子様が感銘を受けた」って、それだけでいいんでしょうね。だから、たぶん、買ってもほとんど読んでいないはず(爆)。版元・書 店どちらにしても、読もうが読むまいが、買ってくれればうれしいですけど、長期的な読者層開拓とか、もっと普通に「本好きを少しでも増やそう」という面か らは、こういう売れ方って、あくまで一陣の風でしかないですね。

海外で賞を取ったというのも、今回紹介されたものは、日本人が取ったということで話題になるわけで、あたしの勤務先で出している海外小説もかなり「○○賞受賞作品」なんての多いんですが、ほとんど売れ行きに影響ないですね。

2005年3月30日

本の底力

今週の土曜日に、新宿の紀伊國屋ホールで「本の底力」というセミナーがあります。この数年毎年やっている(書店にやっていただいている?)<書物復 権>の関連企画なわけですが、人がどれほど集まるのか(爆)。そもそもこの<書物復権>が、なんとなくジリ貧になっているようだし......。

それでも復刊ドットコムなど、復刊を希望する読者や書物って、まだまだたくさんあるんでしょうけど、<書物復権>で復刊されたものが果たしてそういう人たちのニーズに合っているのか、疑問です。

そもそも出版者主導の復刊の場合、まずは採算が採れる・採れないというのが大きな鍵ですが、復刊できるようなデータがあるかないか(きれいな原本で も可)も大きな鍵になります。むしろそっちの方が大きな要素かもしれません。復刊したいんだけど、その本がどこにもない、倉庫を探しても一冊も残ってな い、なんてことはしばしばあります。見つかってもカビが生えてて、とても復刊のためにスキャンする(写真を撮る)ような状態ではない、なんてこともありま す。これだけリクエストが来てるのに、なんで復刊できないんだ、という思いはしょっちゅうです。


復刊と言えば、先日訪れた書店でカルヴィーノの「くもの巣の小道」が版元で切れているみたいだから、あたしの勤務先で出せませんかとリクエストされまし た。早速編集部に伝えましたが、こういった他社で切れてる良書をもらってくるというのも今後は面白いと思います(中公文庫がそうですね)。もちろん先方が 権利を譲ってくれればの話ですが。そう言えば二見の「ダリとダリ」も編集部にリクエストしているんですけど、結果はどうなったでしょう?

2005年3月29日

なんか慌ただしく......

今日は、何か忙しかったです。午後も書店回りに出られずじまいで...。

あたしの勤務先は、大学向け第二外国語の教科書販売が売り上げに大きな比率を占めているわけで、ですからこの時季が一番のかき入れ時になります。と いっても教科書の場合、大学の先生が来年度用のテキストを決めるのは昨年の11月とか12月であるので、もうこの時季になってジタバタしても遅いのです。 ただ大学生協からの注文は2月末くらいから入ってきて、その出荷も先週くらいまでで一段落といった感じでした。この先は、実際に授業が始まって、果たして 履修者の数が発注数とどの程度あっているかが問題です。少なければ余ったテキストを返品すればいいのですが、足りなかったりしたら、もう授業が始まるわけ ですから、大急ぎで追加の注文が飛び込んできます。「明後日までに届かないと授業に間に合わない!」といった電話がかかってくるのが4月になってからで す。

こちらも、ある程度は余って返品されてくるだろうという見込みと、追加を求める声とを判断し、更に重版するかを決めるわけですが、これが難しい問題 です。テキスト無しで学生に授業を受けてもらうのは気の毒ですし、かといって重版がまるまる余るのは困ります。あまり少ない数の重版は採算的に難しいです し......。

まあ、そういうジレンマを抱えながら春をやり過ごすのですが、こういった大学からの注文とは別に各地の語学学校なども、テキストの注文を寄こしてき ます。もちろん書店を通して注文してくるところも多いですが、中には直接注文してくるところもあります。こういう直取引が、今年は昨年に比べて極端に少な くなりました。あたしは社内でこういった直取引の窓口役なのですが、昨年はこの時季書店回りに出る時間がとれないくらい注文がありましたが、今年はそんな こともなく日々外回りに出られるので、実感として注文が減ったというのがわかります。その理由はわかりませんので、今後少し考えてみないとなりませんが、 そういう風に高を括っていたら、今日は直取引の注文がかなり立て続けに来て、そのため外回りに出る時間を逸してしまいました。嬉しい悲鳴ではあります が......。

女性専用車両

今朝の新聞に、首都圏のJR・私鉄・地下鉄で、朝夕のラッシュ時間に女性専用車両を設けるという記事が出ていました。路線によって来週くらいから導 入されるようですが、急いでホームに駆け込んで空いていた最寄りの開いていたドアから乗ったら、それが女性専用車両だったなんて、今後は気をつけないとな りませんね。いっそのこと、その車両は内装をピンクで統一し、キティちゃんとか女の子の喜びそうなキャラクターで埋め尽くし、車内広告もすべてそんな感じ のものにするとかってやってしまえば面白いと思うのですが、女性専用車両設定時間外には気まずい空気が流れそうですね。

この制度、関西出張に行った折初めて経験し、「へえー、関西ってこんな車両があるんだ」と思っていたら、首都圏では京王が深夜時間帯に作り始め、今 春大々的に導入となったようです。新聞記事にもあるように、首都圏は関西とは混雑の度合いが異なるので、他の車両にどんな影響が出るか、それも興味ありま す。

しかし、女性専用車両があるなら、男性専用車両もないと不公平な気もしますが、絶対乗りたくないですねー。えもいわれぬ臭いがしそうで......(以下、自粛)。

それと、女性専用車両って、日頃痴漢の被害に遭っている女性には朗報なんでしょうけど、朝からラブラブで通勤している恋人や新婚の場合、やはり通常の車両に乗るんでしょうね。それとも女性専用車両との境目のところでガラス越しに見つめ合っているのでしょうか(笑)。

それにしても、昔から痴漢というのはいたと思いますが、最近増えているのでしょうか? 電車通学・通勤なんて言うと、毎朝見かけるあの人、いつも● 両目の●番目のドアのところに立っていて、なんて胸キュンものの青春時代(←あたしには無縁でしたけど......涙)がイメージされますが。否、今ならさしずめ 「電車男」でしょうか?

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